水洗トイレへリフォームする際の悩みを解決できる記事を書きました。
現役浄化槽管理士として、これまでに水洗トイレへリフォームする現場を多く見てきました。
臭いや衛生面で不安が多い汲み取り式トイレは、水洗トイレへリフォームすることで不安が解消されます。
汲み取り式トイレから水洗トイレへリフォームする際、処理方法を浄化槽か下水道どちらかに接続する必要があります。
この記事では、水洗トイレへリフォームする際、浄化槽と下水道に接続するための費用相場を解説します。
汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォームを検討されている方はぜひ参考にしてください。
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汲み取り式トイレとは
汲み取り式トイレとは排泄物をタンクにためて、定期的にバキュームカーで汲み取りを行い処理をします。
ぼっとん便所とも言われています!
便器の下にタンクが設置されており、満タンになったタイミングで汲み取り業者へ連絡します。
下水道や浄化槽と違い、汚水を処理することなく蓄積させるので独特な臭いが上がってきてしまうのが特徴です。
汲み取り式トイレを水洗トイレにリフォームするメリット
汲み取り式トイレを水洗トイレにリフォームすると以下のようなメリットが上げられます。
- 臭いがほとんどしなくなる
- 虫が発生しなくなる
- 汲み取りを頻繁にしなくてよくなる
水洗トイレへリフォームしてしまえば、汲み取り式トイレのデメリットである臭いや衛生面の問題が解消されます。
臭いがほとんどしなくなる
汲み取り式トイレでは、汚水をタンクに蓄積させるだけで処理をしないので臭いが上がってくることがありますが、水洗トイレへ変えてしまえば臭いはほとんどしなくなります。
水で流して下水道か浄化槽へ流れていくので、何か異常が発生しない限り臭気を感じることはありません。
掃除もしやすくなる!
臭いを防ぐためのこまめな清掃がしやすいことから、臭気で悩んでいる方は水洗トイレへのリフォームをおすすめします。
虫が発生しなくなる
汲み取り式トイレでは腐敗した有機物を狙って虫が発生しやすくなりますが、水洗トイレへ変えてしまえば虫の発生リスクを減らすことができます。
虫は臭いに寄ってきますが、水洗トイレは臭いが出にくいので虫の発生リスクを防ぐことが可能です。
夏場の汲み取り式トイレは、腐敗が加速し虫が繁殖しやすくなります。
水洗トイレにリフォームすることで、季節関係なく虫の発生を防ぐことができるのです。
汲み取りを頻繁にしなくてよくなる
汲み取り式トイレはタンクがいっぱいになるとバキュームカーでの汲み取りが必要ですが、水洗トイレへ変えてしまえば頻繁にする必要がなくなります。
水洗トイレにリフォームした後、汲み取りの頻度は浄化槽と下水道の処理方法によって異なります。
浄化槽は年に数回、下水道は必要なし!
汲み取り式トイレで使用頻度が多いと毎月バキュームカーで汲み取りが必要な家庭も多いです。
毎月の汲み取りをしている家庭の場合、水洗トイレへリフォームすると費用を抑えることができます。
浄化槽を設置した際、どれくらいの頻度で汲み取り清掃を行うか気になる方は、以下から確認しておきましょう。
水洗トイレにリフォームする費用相場
汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際、汚水の処理方法が浄化槽か下水道どちらにするかで費用は変わります。
浄化槽と下水道それぞれの費用相場を解説します。
浄化槽の場合
汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際、下水道が来ていない地域では、浄化槽の設置が必要です。
浄化槽を設置する場合、汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際の工事内容は以下の通りです。
- 室内トイレのリフォーム
- タンクの埋め戻し
- 浄化槽の設置
- 浄化槽と水回りの配管をつなぐ配管工事
今までのタンクが浄化槽になるよ!
水洗トイレへリフォームをする際、浄化槽の場合にかかる費用相場は以下の通りです。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 浄化槽本体+設置工事 | 60万~100万円以上 |
| 水洗トイレ本体+室内工事 | 20万~40万以上 |
浄化槽の場合、汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際の費用相場は、合計で80万~150万円程度かかります。
下水道の場合
汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際、下水道が来ている地域では、下水道管への接続工事が可能です。
下水道へ繋げる場合、汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際の工事内容は以下の通りです。
- 室内トイレのリフォーム
- タンクの埋め戻し
- 下水道管への接続工事
下水道にすると汲み取り清掃の必要なくなるよ!
水洗トイレへリフォームをする際、下水道の場合にかかる費用相場は以下の通りです。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| トイレ本体+室内工事 | 20万~40万 |
| 汲み取りタンクの処理+下水道接続 | 20万~50万 |
下水道の場合、汲み取り式トイレから水洗トイレにリフォームする際の費用相場は、合計で40万~80万円程度かかります。
水洗トイレのリフォーム会社を選ぶポイント
水洗トイレのリフォーム会社の選び方で悩んでいる方は以下のポイントを参考にしてください。
- 実績が豊富
- 見積もりが明確
- 丁寧な対応
- アフターサポートが充実している
リフォーム会社の中には、対応が悪かったり品質の低い工事を行ったりする会社もあるので慎重に選びましょう。
実績が豊富
水洗トイレのリフォームの実績が豊富な会社を選ぶことが重要です。
とくに、汲み取り式トイレから水洗トイレへのリフォームだけでなく、浄化槽や下水道への接続実績があるかも確認しておくことをおすすめします。
気になるリフォーム会社があれば、ホームページなどにリフォーム事例写真などが掲載されているかもしれないのでチェックしておくと安心です。
水洗トイレのリフォーム実績が豊富な会社を選ぶことで、施工後のトラブルなどを事前に防ぐことができます。
見積もりが明確
水洗トイレにリフォームをする際、見積もりに工事内容の項目が明確に記載されているかの確認が大切です。
水洗トイレのリフォームをする際には以下の項目が記載されているか確認しましょう。
- トイレ本体
- 工事費
- 浄化槽接続
- 下水道接続
後から追加費用が発生しないか事前に確認!
見積もりを依頼する際は、1社だけから貰うのではなく複数社から見積もりをして比較するのがおすすめです。
丁寧な対応
水洗トイレへリフォームをする際には、丁寧な対応をしてくれる会社を選びましょう。
具体的には、現地調査で床下、配管、外回りの細かいところまで確認してくれると丁寧です。
現地調査が不十分だと、後から追加費用が発生してしまうケースがあります。
契約を急かしてくる業者は注意!
水洗トイレへのメリットばかりでなく、デメリットもしっかり教えてくれる会社が丁寧な対応と言えます。
アフターサポートが充実している
水洗トイレへリフォームした後のアフターサポートが充実しているかがポイントです。
工事完了後に何か不具合があった場合、すぐに対応してくれます。
保証期間は1年〜2年が一般的です!
アフターサポートがないと工事後に何か不具合が出ても対応してくれますが費用が発生してしまいます。
契約書や見積書にアフターサポートの内容が記載されているか確認して契約することをおすすめします。
まとめ
汲み取り式トイレは水洗トイレへリフォームすることで、臭いや衛生面での不安を解消できます。
本記事で解説したように、水洗トイレへリフォームする際は、浄化槽か下水道どちらかに接続する必要があります。
リフォーム業者によって工事費用も異なるので、何社か見積もりを取って納得できる金額で水洗トイレへリフォームするためにも、複数社から見積もりを取るようにしましょう。