浄化槽の寿命が近くなると水質の処理機能が低下してしまい、悪臭や詰まりの原因になります。
定期的に保守点検を行っていても浄化槽の寿命が近いと水質は悪化してしまうので入れ替えが必要です。
この記事では、浄化槽の寿命が近い4つのサイン、交換費用の相場、業者選び方などを解説します。
浄化槽を30年以上使っていてそろそろ交換が必要かも知れないと悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
クリックできる目次
浄化槽の寿命は30年とされている
浄化槽の寿命は、一般的に30年が目安とされています。
長寿命化対策を行わない場合の寿命は、実績から 25~50 年とされる。平成 10 年及び平成 11 年 の厚生省(当時)調査では、FRP 製浄化槽の耐用年数は概ね 30 年と設定され、平成 31 年度の環 境省委託業務検討会では、使用可能年数は 50 年程度が妥当とされている。長寿命化対策をとら ない場合の寿命を 30 年とし、長寿命化対策を実施した場合の寿命を 50 年とした。
環境省
メンテナンス次第では50年持つこともあるよ!
古い浄化槽のタイプだと浄化槽の汚水を処理する能力も低いので、30年経過されているなら交換を検討する時期と言えます。
30年近く経過してる場合、「単独浄化槽」が設置されています。平成13年(2001年)4月1日の浄化槽法改正により、単独処理浄化槽の新規設置は禁止され、既存の単独浄化槽から合併処理浄化槽への転換は「努力義務」となっています。
参照元:環境省
浄化槽の寿命が近い4つの症状
浄化槽を長年使用していると以下のような寿命が近い4つの症状が発生します。
- 悪臭が発生する
- 浄化槽の周りにひび割れが発生
- 点検業者に異常がありと指摘された
- 水回りがよく詰まる
それぞれ解説します。
悪臭が発生している
浄化槽やトイレから悪臭が発生している場合、以下のような理由があります。
- ブロワの故障
- 浄化槽の故障
ブロワが故障している場合は、浄化槽内の微生物が死滅してしまって悪臭が発生しているので新品に交換すると臭いがなくなる場合があります。
ブロワの選び方は以下の記事で解説しています。
ブロワも正常に動いているのに浄化槽周辺やトイレに悪臭が発生している場合は、槽内の破損が考えられるので交換を検討してもいい時期と言えます。
長年の使用で槽内の仕切り版が割れて汚水が正しく処理されていない可能性あり!
浄化槽の周りにひび割れが発生
浄化槽を設置してから20年〜30年経過すると、以下のようにひび割れが発生することがあります。

ひび割れしてしまう理由は以下の2つです。
- 本体の歪み:長年使用すると土圧に耐えられず歪んでしまいひび割れする
- 地盤の沈下:長年の地盤変化で配管の接続部分に無理な力が加わりひび割れする
工事や入れ替えが必要なひび割れか自己判断が難しいようであれば、一度点検業者へ現状を確認してもらいましょう。
点検業者に異常ありと指摘された
定期的に行われる浄化槽の保守点検の際、点検用紙に異常ありと指摘されると浄化槽の寿命が近い場合があります。
指摘された内容で浄化槽の入れ替えか、修理が必要なのかの判断基準を表にまとめました。
| 指摘された内容 | 入れ替えが必要(寿命) | 修理で済む |
|---|---|---|
| 浄化槽本体 | 本体の歪みや亀裂修復不可能なひび割れ | 軽微な傷やマンホール枠の補修浄化槽には影響のない周りのひび割れ |
| 内部の仕切り板 | 仕切り版が割れている | 一部だけの剝離 |
| 水位の異常 | 水位が下がっている漏水している | つまりによる水位の上昇 |
| 地盤・設置状況 | 地盤沈下により本体の傾きで水が流れにくくなった | 蓋が割れているだけなら交換で済む |
入れ替えが必要な理由の中には工事することで解決することもありますが、工事費と入れ替え費用が似たような金額であれば入れ替えしておくことをおすすめします。
単独浄化槽は合併浄化槽への入れ替えが強く推奨されています。
水回りがよく詰まる
お家の水回りがよく詰まるのは、配管に紙や異物が詰まってるだけでなく浄化槽の寿命が近い場合もあります。
浄化槽に処理能力が低下すると槽内で汚物が分解されずに溜まってしまい、配管を塞いでしまうからです。
配管か浄化槽の寿命か判断するのは点検業者に聞こう!
清掃を定期的に行っているのに、配管を塞いで詰まってしまう浄化槽は入れ替えをおすすめします。
単独浄化槽から合併浄化槽へ交換するメリット3選
単独浄化槽から合併浄化槽へ交換するメリットは以下の3つがあります。
- 悪臭や虫の発生が減る
- トータルの維持費が安くなる
- 環境へ貢献
それぞれ解説します。
悪臭や虫の発生が減る
単独浄化槽と比べて合併浄化槽は、水質処理能力が上がるので悪臭や虫の発生率が減ります。
トイレだけでなく、キッチンやお風呂などの生活排水を全て処理するので「外に出ると何か臭い」なんて経験もなくなります。
実際、臭いや虫の問い合わせは単独浄化槽が多い!
30年以上使用していて、小バエや臭いに悩んでいる方は合併浄化槽に入れ替えることで改善される可能性が高いです。
長期的なコストを抑えられる
単独浄化槽から合併浄化槽へ入れ替えると交換費用は発生しますが、長期的なコストを抑えられることがあります。
長期的なコストを抑えられる理由は以下になります。
- ブロワの電気代が安くなる
- 頻繁に清掃を依頼することがなくなる
- トラブル(修繕)が少なくなる
合併浄化槽に変えると処理能力が上がり、単独浄化槽よりもトラブル発生率も下がります。
環境へ貢献
合併浄化槽は、生活排水全て処理するので環境への大きな貢献となります。
単独浄化槽はトイレの水のみ処理するので、以下のものが川や海へそのまま流れてしまいます。
- 油
- 洗剤
- 食べかす
- 皮脂汚れ
地域全体が合併浄化槽へ切り替えが進めば、川の透明度は確実に改善されます。
浄化槽の交換費用の相場
浄化槽の交換費用は、大きさや工事内容によって決まります。
交換費用は業者によって異なりますが、相場(目安)を以下の表にまとめました。
| 浄化槽の大きさ | 交換費用 |
|---|---|
| 5人槽 | 80~120万 |
| 7人槽 | 100~140万 |
| 10人槽 | 120~150万 |
浄化槽の設置場所が重機の入りにくい場所だったり、地盤の改良が必要な場合は費用がたかくなります。
費用はあくまで目安です。設置状況や地域、自治体の補助金制度によっても大きく変動します。
業者を選ぶ際、必ず複数社から見積もりを取って比較しましょう。
補助金でお得にする方法
浄化槽を入れ替えする際、国や自治体から補助金が出るので自己負担の少ない形での交換が可能です。
補助金でもらえる金額の目安を以下の表にまとめました。
| 補助の種類 | 補助金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 本体の設置費 | 33万~66万 | 浄化槽の人槽によって金額は変わる |
| 古い槽の撤去費 | 最大12万円前後 | 交換する浄化槽の処分費 |
| 宅内配管工事費 | 最大30万円前後 | トイレ以外の配管を繋ぐ工事 |
補助の種類を全て使うと最大で80万〜100万円も補助金が出る自治体もあるので、自己負担をかなり少なくすることができます。
市役所の窓口(環境課や下水道課)に問い合わせしましょう!
浄化槽リフォーム業者の選び方
浄化槽リフォーム業者を選ぶ際、以下の2つをポイントに選びましょう。
- 実績豊富な業者を選ぶ
- 複数社から見積もりを依頼する
それぞれ解説します。
実績豊富な業者を選ぶ
浄化槽の入れ替えは工事以外にも申請や補助金など作業工程も多く実績のある業者を選ぶ必要があります。
また、地中工事はやり直しが効かないので経験不足の業者だと傾きや水漏れ、臭気トラブルの原因にもなります。
浄化槽工事の内容は以下の通りです。
- 既存浄化槽の清掃・撤去
- 設置場所の掘削
- 基礎クリーンの打設
- 浄化槽の設置・配管接続
- 埋め戻し・整地
- 仕上げ・周辺設備
「浄化槽工事業登録」や「特例浄化槽工事業届出」を持つ業者がおすすめ!
複数社の見積もりを依頼する
浄化槽の入れ替えの業者選びは、複数社から見積もりすることをおすすめします。
複数社から見積もりをする理由は以下の通りです。
- 適正価格がわかる
- 工事内容がわかる
- 対応の良さを比べられる
工事費用を比べるだけでなく、工事についての質問の受け答えで業者の質を見極めることができます。
まとめ
浄化槽の寿命が近づいてくると様々なトラブルが発生します。
本記事で解説したように、交換費用は補助金を上手く活用することで少ない負担での交換が可能です。
しかし、実績のある業者を1件づつ比較していくのは大変な苦労がかかります。
そこで、リフォーム業者の一括見積もりサイトがおすすめです。