浄化槽にペットの糞尿を流してしまっている方向けの悩みを解決できる記事を書きました。
現役浄化槽管理士として、ペットの糞尿を流してしまいトラブルが発生した現場を多く見てきました。
知らない方も多いですが、浄化槽にペットの糞尿を流すのはNGです。
浄化槽は人間の生活排水を処理するために設計されており、ペットの糞尿を処理することができないからです。
この記事では、浄化槽にペットの糞尿を流してはいけない理由や正しい処理方法について、万が一流してしまった場合の対処法などを解説します。
浄化槽が設置されているご家庭でペットを飼っている方はぜひ参考にしてください。
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浄化槽にペットの糞尿を流すのはNG
浄化槽は人間の生活排水を処理するために設計されているため、ペットの糞尿を流してはいけません。
浄化槽に流して良いものは決まっており、許可されてないものを流すとトラブルの発生や清掃時期が早まったりする可能性があります。
環境省
実際にペットの糞尿が原因で何度もトラブル対応しています。
浄化槽に異常が発生すると工事や詰まりで余分な費用が発生してしまいます。
清掃回数が余分に必要になると結構な金額がかかってしまうので、これまで浄化槽にペットの糞尿を流してしまっていた方は流さないことをおすすめします。
ペットの糞尿を流してはいけない理由
ペットの糞尿を流してはいけない理由は以下の通りです。
- ペットの糞尿を浄化槽で処理できない
- 詰まりの原因になる
- 機能の低下や故障の原因になる
- 法律違反になる場合がある
それぞれ解説します。
ペットの糞尿を浄化槽で処理できてない
浄化槽ではペットの糞尿を処理することはできません。
人間のし尿を処理するために浄化槽は設計されている為、成分や性質が異なるペットの糞尿は汚れを分解できないからです。
ペットの糞尿を流し続けてしまうと浄化槽の処理能力は低下し様々なトラブルが発生します。
浄化槽は人間のし尿や家庭内で使用した生活排水を処理するために設置されているのでペットの糞尿は正しい方法で処理しましょう。
詰まりの原因になる
浄化槽にペットの糞尿を流すとトイレやお風呂などが詰まる可能性があります。
分解されにくい固形物や毛などが配管や槽内に溜まってしまうからです。
浄化槽まで流れずに途中の配管で詰まってしまうと途中のマスから溢れてしまうこともあります。
詰まりが発生してしまうと専門業者を呼んで見てもらうか最悪の場合汲み取り清掃が必要になるので注意が必要です。
また、猫砂やペットのトイレシートも流すのも詰まりの原因となります。
「トイレに流せる」と表示されてても流さないほうが安全です。
悪臭の原因になる
浄化槽にペットの糞尿を流すと悪臭が発生する場合があります。
ペットの糞尿は人間の生活排水を処理する微生物にとって過負荷となるからです。
分解できなかったペットの糞尿は腐敗して浄化槽の中や途中のマスから強烈な悪臭を発生させます。
浄化槽法に基づいた清掃を行っていて悪臭が発生する場合は何か異常がある可能性が高いので専門業者に連絡するか原因を早めに見つけましょう。
機能の低下や故障の原因になる
ペットの糞尿を浄化槽に流してしまうと処理機能の低下や故障の原因となります。
槽内で処理しきれない糞尿が溜まって汚れが酷くなりポンプや空気が出る配管などに詰まってしまうからです。
浄化槽内が故障した場合、修理費用が発生するだけでなく汚れが酷いと清掃頻度も上がります。
浄化槽で処理出来ないものを流してしまうと修理や清掃で余分な費用が発生するので流さないようにしましょう。
法律違反になる場合がある
ペットの糞尿を浄化槽に流してはいけないという明確な決まり事はありませんが、「浄化槽法」が定める適切な維持管理に反する行為とみなされる可能性があります。
浄化槽にペットの糞尿を流してしまうと詰まりや悪臭の原因になるだけでなく、保守点検時に汚れが酷くて作業が困難な場合があるからです。
保守点検に契約していない場合でも法定検査が年に1度行われるので必ずペットの糞尿を流していることは分かります。
指摘される前に正しい処理方法でペットの糞尿を片付けましょう。
ペットの糞尿の正しい処理方法
浄化槽を使用されている家庭ではペットの糞尿を燃えるゴミとして出すことが正しい処理方法となります。
そのまま捨てずに紙やビニール袋等に包んで住んでいる自治体の指定袋に入れ燃えるゴミとして捨てます。
自治体によってルールが異なるので確認しておきましょう!
ペットの糞尿を流してしまった時の対処法
ペットの糞尿をトイレに流してしまった時の対処法は以下の通りです。
- トイレが詰まっていないか確認
- 悪臭が発生していないか確認
- 不安な場合は保守点検業者へ連絡
それぞれ解説します。
トイレが詰まっていないか確認
まずはトイレが通常通り流れていくか確認する必要があります。
ペットの糞尿をトイレから流した場合、浄化槽まで繋がっている配管内で詰まる可能性が高いからです。
トイレが詰まっていると水位がいつもと違ったり汚物が流れていかないことがあります。
トイレが通常通りであれば浄化槽までの配管で詰まっている可能性は低いので確認しておきましょう。
悪臭が発生していないか確認
ペットの糞尿をトイレに流してしまったら浄化槽周辺や汚水マスから悪臭が発生する場合があります。
浄化槽で処理できなかったり途中の汚水マスで残ってたりすると外まで悪臭が臭うからです。
汚水マスとは以下になります。

配管の途中で詰まったりすると汚水マスから溢れてしまう場合があるので注意が必要です。
不安な場合は保守点検業者へ連絡
ペットの糞尿を流してしまって不安な場合は保守点検業者へ連絡することをおすすめします。
異常が無くても浄化槽内や配管周りの確認を行うことで今後トラブルが起きるのを防げます。
保守点検を契約している業者なら無料で見に来てくれるケースがほとんどです。
個人の方で解決するのは難しいので、浄化槽の悩みや困り事は保守点検業者に依頼するのが1番安心です。
まとめ
浄化槽は人間の生活排水を処理するために設計されていることから、ペットの糞尿を流してはいけません。
ペットの糞尿を流してしまうと悪臭や詰まりの原因となるので正しい処理の仕方が必要です。
本記事で解説したように、浄化槽のルールを把握しペットの糞尿の正しい処理方法が把握できていれば浄化槽の寿命を縮めることもありません。
浄化槽は正しい使い方をすれば下水道と同様の処理能力を発揮するので使用者もルールをしっかり守りましょう。